M.N
【原材料検査担当】
N.Y
【原材料研究担当】
Y.K
【原材料研究担当】
ー まずはみなさんの業務内容を教えてください
マテリアルラボでは、主に精密加工ツール(砥石)に使用する原材料を研究しています。
購入している数多くの原材料を深く解き明かしたり、高度化している製造現場での材料トラブルを検証したりするため、生産拠点にラボが設けられています。私の所属するイノベーションチームでは、製品の機能向上に繋がる新規材料の探索や実用性の検証を行っています。
私は原材料技術チームに所属しています。精密加工ツールに使われる原材料は使用条件や使用前後の処理に注意が必要なものも多いので、それらを理論的な検証を重ねて確立していきます。ラボでは原材料加工の作業も担っており、品質向上やコスト削減につながる重要な任務として改善や効率化にも取り組んでいます。
私は検査チーム所属で、原材料の検査方法の検討、品質安定化に向けた検査方法の改善などを担当しています。
ざっくりと流れで言うと、イノベーションチームが新素材を探して、原材料技術チームが取扱方法を確立し、検査チームがその妥当性を検証するという感じですね。
マテリアルラボの特殊なところは、連携する部署の幅広さですよね。ものづくりの源流にあたる原材料を扱っているので、全ての製品に関わり、ものづくりの現場や製品開発部門と連携することも多くあります。自分たちで新規原材料の模索までするので領域は本当に広くて、様々な部署や人と綿密かつ柔軟に繋がって仕事を進めています。
ー 案件を進めるうえで、役割分担はどうしていますか?
チームの役割や個人の技量などでおおまかに役割は振り分けられますが、実際のところは、当初の役割や、技量を超える挑戦も、自分で決めて進めることができます。例えば新しい材料を見つけてきた人が、原材料の評価や加工、検査まで一人で担うこともあります
ほぼチームや担当に垣根は無いですよね。もちろん周囲や相手との合意は必要ですが、何をするのか、どこまで担うのかは自分で決めて行動しています。
チームは違うけれど同じ案件に関わっていて頻繁にやり取りをする人もいますし、逆に同じチームでも担当案件や仕事の進め方の違いで全然関わらない人もいますよね。
それはあります。笑
その傾向に拍車をかけているのが、マテリアルラボの領域の広さだと思います。ただ私は、部署やチームに縛られることがなく、やりたい人・やれる人が自由に集まって仕事を進められるところがディスコで働く大きな魅力だと思います。
ー 部署メンバーの特徴は?
変わった人が多いですかね?笑
様々な部署の人から、キャラが立っていると言われますね。笑
「これやりたい」「あれやりたい」という探求心が強いからこそ、主張もはっきりしています。
こだわりの強さもありますが、はっきり意見を言うことが大事という文化や共通認識があるから、遠慮せずにものを言えるんじゃないかと思います。
根拠や確信があれば、年齢や役職が上の人にも遠慮なくものを言える環境だと思います。私の場合だと、自分の考えを何とか分かって欲しいという想いで、主張が強くなってしまい反省することもありますが。笑
逆に意見や主張がないと、「いなくてもいい存在」になってしまいますよね。上司や先輩も細かく仕事を管理するわけではないから、個々が裁量と責任をもって仕事を前に進めていくことが求められているように思います。
ー 部署に向いているのはどんな人?
機密事項が多いので、何の知識があって、どんなことができる人が向いているのか具体的には言えませんが、化学をバックグラウンドにしている方だったら相当面白い部署だということは間違いないと思います。
確かに。笑
配属部署を模索していた新人の頃、計測機器がたくさんあるのを見て、「こんな部署あるんだ」とワクワクしたのを覚えています。粒度分布計だけでも何台もあって、全て原理が違うので使いこなすために相当勉強しました。
研究したことがある人からすると、大学の研究室の延長みたいな親近感はありますよね。それこそ何をどう研究したいか、というところから自分で決められますし。
製造本部に紐づいている部署なので、現場とのやり取りは当然多いですが、集中してやりたいことがあればそれに没頭することも良しとされています。
何を研究して何に詳しくなっても、原材料に精通することは精密加工ツールの進化に繋がるので、自発的にやりたいことを見つけて行動に移せる人だったら楽しく仕事できるのではないかと思います。
ー 大変だった仕事は?
いろいろありますけど、やっぱりトラブル系ですかね。
金曜日の夕方に「週明けの月曜日までに問題の原因を調査してください」という依頼が客先からくることもあります。至急対応が必要な案件は、担当者がそれぞれの分野で最大限に力を発揮して、期限内の解決を目指します。特に半導体を量産する工場でのトラブルは、早々に解決しないと莫大な損失に繋がるケースもあるので、スピードが求められることは多いですね。
私は製品から異物が検出された際の対応が大変でした。その異物は、原材料に含まれていない成分だったので、製造工程で使用されている機械装置や搬送設備、ロボットなどを細かく確認していきました。周辺機器やカバーも当然調査対象なので作業量はとてつもなく膨大でした。
異物でいうと、時間をかけても解決が難しい案件もありますよね。例えば、ひとつの製品に使用している材料が粒子単位で数万~数億以上ある場合、それらの粒子の中に大きさが違うものが僅かにでも混入した可能性があれば検証が必要です。混入した不良品の現物があればまだ良いのですが、「傷のついたワークはあるけど、加工の際に悪さをしたかもしれない材料は既に欠落して残っていない」なんてこともあります。測定や分析だけでなく、多角的な視点で複雑な証明問題を解くようなことも求められます。
ー 若いメンバーも多そうですが、新人の教育やノウハウの蓄積はどうやっている?
自学自習の色合いが強いので、手取り足取り教わるというよりは、できるところまではまずは自分で試行錯誤しながらやっています。教えてもらう方が楽なこともありますが、自分でやったからこそ知識と経験が身に付いていくのを実感できます。
最初から教えるのもひとつの方法だとは思います。ただ、人に頼らず頑張った時に直面する「伸び悩みのタイミング」のアドバイスの方が身に付きやすいとも思います。情報収集や試行錯誤をしないまま、詳しい先輩に聞きにいくと「調べた?」って言われます。笑
「一回調べてから来ようか」ってなりますね。笑
ノウハウを分かりやすくまとめて共有するのも大事なことではありますが、マテリアルラボは未知の材料や現象と向き合うことが多い部署なので、まず自分でやってみて、どうしても分からない時に聞くという経験を繰り返していった方が、後々の良い仕事に繋がる感じはあります。
もちろん技術部門全体で共有すべきデータは、詳細なレポートにまとめられて、関係者がアクセスできるデータベースに登録されていますが、役に立つ大事なノウハウは文字だけで見ても本質的に理解できないことが多いですよね。
ー 仕事のやりがい・面白さは?
大小様々な案件があって一言で表すのは難しいのですが、関わる部署もメンバーも案件ごとに異なるところに面白さを感じています。数多くの部署のベテランから若手まで混ざりあって仕事を進めていくので、自分に無い経験やスキルを持った人たちから、たくさんの学びや刺激を得られます。
私の場合は、未知の材料や分析手法にチャレンジできていることが大きいですね。例えば、ある材料の粒度分布で異常に小さな粒を見つけたとき、それが何の影響で混ざったのか誰も分からないということもあります。そういった専門家がいない未知の領域を自分で切り開いて、解決方法を探す面白さがあると思います。
「普段と違う」現象は全てが悪い訳ではなくて、まれに製品の性能を向上させる発見につながることもありますよね。ただその現象がなぜ起きたのか分からず、なかなか再現できずに苦しんだことも…笑
「これを入れるとこうなる」ということや、その現象に再現性があることが分かっても、なぜそうなるのかが分からないことがありますよね。 その理由が気になって、仕事以外のプライベートな時間でもついつい何でだろうと考えてしまいます。
考え出すと仕事モードが抜けきれないですよね。笑
私がやりがいに感じているポイントは、挑戦できる領域の広さと自由度の高さですね。とてつもなく広いフィールドでそれぞれが縛られることなく活動しているので、マテリアルラボのことを「国立公園」という人もいるそうです。笑
「自分たちの仕事はこれ」と線引きせず、仕事の幅を興味の赴くままに広げることができます。
最終的に製品の品質や生産性の向上に繋げるというゴールは共通していますが、それまでの過程や進め方には枠がないので、どんなチャレンジも本当に自分次第です。
強いて言えば、「Kiru,Kezuru,Migaku」という枠はありますが、原材料という切り口で技術や製品が良くなると思えるところに自由にアプローチできるのがマテリアルラボですね。
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